押印が必要な手続と、不要な手続とは?
押印が不要となる手続
次の6つの24種の手続について、押印が不要になります。令和3年6月12日以降に、押印された書面を提出しても、手続上問題はないようです(特許庁WEB)。
信託登録申請:特許権などを信託する際の手続
登録申請の取り下げ:登録手続をやめるときの手続
期間延長のお願い:特許庁が決めた期限を延ばしてほしいときの手続
手続の補正:提出した書類に間違いがあったときの修正手続
意見の提出(弁明):手続が却下されそうなときに、自分の意見を伝える手続
包括委任状の制限:包括委任状の使い方を制限するときの手続
信託登録申請は、特許権等の信託を第三者に対抗するために行う手続です。これは、権利の移転の登録申請と同時に申請するものとされています(特許登録令第60条、実用新案登録令(昭和35年政令第40号)第 7 条、意匠登録令(昭和35年政令第41号)第 7 条、商標登録令(昭和35年政令第42号)第10条)。
期間延長のお願いは、特許庁長官が指定した期間の延長を請求するときの手続です。
弁明は、却下処分前に却下理由に対して意見陳述をするため、弁明を記載した書面(弁明書)を提出するときの手続です。提出した移転登録申請書について補正にて解消できない不備があった場合、特許庁から「却下理由通知書」が届きます。却下理由通知書に対して弁明する場合は、却下理由通知書の発送日から2ヶ月以内(商標については申請人の申出により応答期間の2ヶ月延長が可能)に弁明書を提出して行います。
令和3年(2021年) 6月11日、特許登録令を含む「押印を求める手続の見直し等のための経済産業省関係政令の一部を改正する政令」及び「特許登録令施行規則等の一部を改正する省令」が交付されました。令和3年6月12日以降に特許庁に提出する書面において、新たに一部の手続の押印が不要となります。
引き続き押印が必要な手続
下記10の25種の手続については、偽造の被害が大きい手続であるとして、当面は押印が必要とされています。
- 相続などによる特許権等の移転登録:相続などで特許権等が移るときの手続
- 売買などによる特許権等の移転登録:売買などで特許権等が移るときの手続
- 登録名義人の情報変更:特許権者の名前や住所が変わったときの手続
- 質権の設定や変更:特許権を担保にするときの手続
- 専用実施権の設定や変更:特許権を他の人に使わせる権利を設定・変更するときの手続
- 仮専用実施権の設定や変更:特許がまだ登録されていない段階で、他の人に使わせる権利を設定・変更するときの手続
- 通常使用権の設定や変更:商標を他の人に使わせる権利を設定・変更するときの手続
- 商標権の分割登録:商標権を分けるときの手続
- 商標権の分割移転登録:分けた商標権を他の人に移すときの手続
- 実用新案権の抹消登録:実用新案権を取り消すときの手続
相続などによる特許権等の移転登録は、相続その他の一般承継による権利の移転の登録を申請するときの手続です。
売買などによる特許権等の移転登録は、権利の全部の移転の申請(相続その他の一般承継によるものを除く。)を申請するときの手続です。
登録名義人の情報変更は、登録名義人または仮専用実施権に係る特許出願に係る特許を受ける権利を有する者の表示の変更または更正の登録を申請するときの手続です。
質権の設定や変更は、特許権等について質権の設定をするための手続です。質権変更登録申請は、質権の変更の登録を申請するときの手続です。
専用実施権の設定は、権利者が他者(他社)に対して、専用実施権(その権利を独占的に、業として実施することができる権利)を設定する場合の手続です。専用実施権の変更は、変更契約などにより専用実施権の範囲を変更した際に、原簿上の専用実施権の範囲を変更する場合の手続です。
仮専用実施権の設定は、設定登録前の特許出願について、特許を受ける権利を有する者(出願人)が他者(他社)に対して、仮専用実施権を設定する場合の手続です。仮専用実施権の変更は、変更契約などにより仮専用実施権の範囲を変更した際に、原簿上の仮専用実施権の範囲を変更する場合の手続です。
通常使用権の設定は、権利者が他者(他社)に対して、通常使用権(指定商品又は指定役務について、登録商標の使用をする権利)を設定する場合の手続です。通常使用権の変更は、原簿上の通常使用権の範囲を変更する場合の手続です。
商標権の分割登録は、商標権の指定商品又は指定役務が二以上ある場合に、商標権者が、指定商品又は指定役務毎に分割して、おのおの別個独立の商標権とする場合の手続です。
商標権の分割移転登録は、商標権の指定商品又は指定役務毎に分割して他者(他社)に移転する場合の手続です。
実用新案権の抹消登録は、実用新案登録に基づく特許出願による実用新案権抹消登録申請の場合、登録後の実用新案権から特許出願ヘ変更するため、実用新案権を放棄し、抹消させる場合の手続です。
これらの手続のうち、特に権利の移転や名義変更など、重要な変更に関するものは、引き続き押印が必要とされています。手続の際には、押印が必要かどうかを確認し、適切に対応することが大切です。
ご依頼と手続の流れ
step1 お問い合わせ
WEB Siteのお問い合わせフォームにアクセスし、お問い合わせください。
step2 ご依頼と委任状のご用意
お問い合わせでご入力されたメールアドレス宛に届いた依頼状と委任状などに、必要箇所にご記入の上、ご返送ください。その際、申請に際し、押印が必要な書類がある場合は、届いた書類に押印の上、ご郵送ください。
step3 控えと登録済通知書の受取り
特許庁へ提出した書類(申請書など)の控えが届きます。その後、提出した書類が特許庁にて受理され、申請内容が登録原簿に記載されると、登録済通知書が届きます。届いた書類を大切に保管してください。
関連情報
- 押印が必要な手続における本人確認に係る運用変更 ~令和4 年(2022 年)1 月1 日以降、手続書面及び証明書類に押印する印は実印に!
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